| 「青虫」について |
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 三十路を迎えて、何ともなく日常が過ぎていた。別に30代になったところで、何か突然変わるわけでもなく、こんなもんかと思っていた。いくつになっても自分は変わらない。そう、良くも悪くも。
ふた月が経った頃、爺さんの7回忌で故郷に帰省した。珍しく時間があったので、自分の通ってた学校や住んでた町、良く行った場所に足を運んでみた。
・・・随分変わっていた。区画整理、拡張工事、時代の流れ。歩いていた道、見ていた景色、それがない。元の家のあった所にも行ってみた。実家が引っ越したので当たり前と言えば当たり前なんだが、うちはスッカリなくなっていて、妙な薬屋のチェーン店が建っていた。なんとも言えない気持ちになった。

変わらないのは自分の頭の中にある記憶だけだ。そう考えたら随分「思い出」がいっぱいあることに気付いた。デビューアルバムの曲の中で私は「あの頃は良かったとか、あの日に帰りたいとか、溜め息混じりに呟く幸せ、ずっと夢見ていた」という詞を書いている。若かった自分への気恥ずかしさとも、自分もそんな風に思う歳になるんだという切なさとも違う、単純に、それはもう手に入らない。二度と戻らないんだ。「あの日に帰りたい」と思うことはまだないけれど、ただそんなに時間が経ったんだと思ったら、ちょっと涙が出た。こんなことは初めてだった。
この1〜2年、いろんな出逢いがあった。一回り近く違う子達と遊ぶようにもなった。彼らを見ていると、その当時の自分を思い出す。そして、あまりにも単純で短略的で危なっかしくて、思わず口を出してしまいそうな自分がいて驚いてしまう。この若き「青虫」達にはこのアルバムの意味はまだ届かないと思う。そしてそれでいいと思う。私と同じ位時間を重ね、生きて来た人達に、このアルバムを送りたい。 |
2004年10月 服部祐民子 |
| 曲名 |
試聴(WMP) |
フル試聴(WMP) |
| 01.盛岡 |
30秒/64kbps |
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| 02.お願い |
30秒/64kbps |
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| 03.女にして |
30秒/64kbps |
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| 04.逢いたい |
30秒/64kbps |
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| 05.ドア |
30秒/64kbps |
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| 06.自由 |
30秒/64kbps |
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| 07.青虫 |
30秒/64kbps |
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| 08.天才 |
30秒/64kbps |
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| 09.愛の歌 |
30秒/64kbps |
4分9秒/96kbps※ |
10.おんなじものでできている |
30秒/64kbps |
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| セルフライナーノーツ |
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01.盛岡
「盛岡ってどこにあるの?」。出身地を訊かれるたび、同時に放たれる言葉。私も他の街の場所を知らな過ぎるから、哀しいワケじゃない。ただ説明するのがそろそろ面倒になっている。自分の生まれた街から離れて暮らしてる人は、同じ気持ちの人もいるだろうな。
ちなみに 前作「one」の中の「家」で歌ってるのは2番目に住んだ家。「盛岡」で歌ってるのは3番目の家。
02.お願い
このアルバムで一番古い曲。1997年、4th Album「アドバルーン」の曲作りの時に出来て、ライブではもう何度も歌ってる。さすがに歌詞が若いくて可愛い。「だって好きなんだもん」だけで支配される心。
03.女にして
「女としていろんなことを忘れているのは、恋をしてないせいだ」という結論の元に書いた。ある意味人のせい。でもそういう女は可愛いと思う。4年くらい前の曲。
04.逢いたい
これも4年くらい前の曲。そして服部レコーディング初の「一発録り」。私はギターを弾きながら歌っています。もちろん、ギター、パーカッション、ピアノも全て一緒に「せーの」で。さすがにこの曲だけ緊張感が違う。
一本の間違い電話から蘇る、終わった恋の歌。
05.ドア
とある人間に散々な裏切り方をされて書いた曲。
人の真似しか出来ない奴、誰かに依存してる奴、自分の隙間を異性で埋める奴。「自分はもっと凄いんだ」という証拠を見つけなければ終わらない「自分探し」。しかしそんな弱い弱い弱い心は、誰の中にも存在するのだな。
06.自由
「引きこもり」は嫌いだ。なんで嫌いかと言うと、自分もそういうところがあるからだ。昔々に心に描いた「自由」はいつの間にか、自分にとって都合のいい「言い訳」になる。嫌なことから逃げるたび、いびつになる「自由」。それにすがって生きてる時間は誰のものだ?
07.青虫
「あの頃」の自分にもし逢ったら、胸を張れる?うつむかないでいられる?そして私は私に何て言う?
もう青くないから難しい、蝶になり損ねた青虫の歌。
08.天才
子供は遊びの天才だ。どんな場所でも何かを見つけて遊んでいる。しかられようが面白ければまた繰り返して笑っている。そんな、みんな持ってた天才的才能を、いつどこで失くしたんだろう?ってことを思って20代後半に作った曲。
09.愛の歌
「愛」になれなかった「恋」の歌。あの景色はもうどこにもないけれど、僕には見えるんだ。
歌入れは私史上最短記録の2時間でした。この曲だけ、いい意味で力抜けてる。
10.おんなじものでできている
いつだって自分を好きでいたいし、笑っていたい。世界中の人間にそれができたら、犯罪も戦争もなくなるんだろうか。あれもこれも全ては表裏一体。おんなじものでできている。 |
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| ミュージシャン・スタッフ |
プロデュース
大山秀雄(IQ7073)
全作詞・作曲
服部祐民子
編曲
平野友義
Brush&Picks
ギター
平野友義
岩田浩史(Brush&Picks)
服部祐民子
ベース
中鉢俊哉
ドラム
矢壁篤信
野口明彦(Brush&Picks)
パーカッション
矢壁篤信
野口明彦(Brush&Picks)
濱野泰政
"逢いたい"ピアノ
鹿島伸夫
"愛の歌"プログラミング
イズタニタカヒロ
"青虫"コーラス
相沢友子
甲斐名都子
ヴォーカルディレクション
大山秀雄(IQ7073)
ヴォーカルレコーディング
諸鍛冶辰也
宮坂知恵
レコーディングエンジニア
諸鍛冶辰也
宮坂知恵
松山茂生
ミキシングエンジニア
イズタニタカヒロ
諸鍛冶辰也
マスタリングエンジニア
イズタニタカヒロ
アートディレクション&デザイン
本田宏一
写真
大山秀雄(IQ7073)
服部祐民子 |
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| 携帯でも試聴可能! |
携帯版「服部んち」でも曲の試聴ができます。
3GPP形式の音楽ファイルが読み込める機種(FOMA等)であれば、ダウンロード&試聴可能です。
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